コラム

COLUMN

人工知能(AI)の進化と「シンギュラリティ」



2045年に予想される「シンギュラリティ」

「シンギュラリティ(Singularity)」という言葉を知っていますか?
日本語では「技術的特異点」という分かりにくい説明になります。

要は、人工知能(AI)が進化し続け、人間の知性を超える特異点ということですが、その特異点が2045年に訪れると言われています。
2005年、アメリカの未来学者のレイ・カーツワイルが出版した「シンギュラリティは近い」の中に書かれている言葉です。



当時は、スマートフォンも登場していない時代だったので、あまり話題にならなかったのですが、近年になって注目を浴びだしています。
2012年以降、ディープラーニング(深層学習)※1の手法が普及し始め、人工知能が急速に発展し続けています。
その技術革新の進化は、にわかに「シンギュラリティ」が夢物語ではなく現実的な現象として意識され始めたのです。

「シンギュラリティ」は社会を変える可能性を持っている

さて、「シンギュラリティ」が起こるとどのような社会になるのでしょうか。
レイ・カーツワイルの一説では、人工知能の進化に伴い、遺伝学・ロボット工学・ナノテクノロジーも急速に進化すると言われています。そのことによって、今の常識では想像もできない根底を覆される世界になると書かれています。
その内容をいくつか紹介します

  • 仕事をする必要がなくなり、お金や国境の概念がなくなる
  • 身体のサイボーグ化が進み、体内センサーによって健康が維持される
  • 五感全てを組み込んだ完全没入型のバーチャル・リアリティ(VR)の世界に生きるようになる
  • 脳はスキャンすることでアップロードもできるようになり別人になることもることできるようになる
  • 不老不死になる

その他、様々な角度から未来予想がされていますが、ここ数年間の技術革新を整理するとあながち夢物語でもないように感じます。



コンピュータの性能は1年間に数段上がり、VRもあっという間に普及し始め、移植手術などは既に常識になり、僅か20年でインターネット無しでは生きていけない生活となりました。旅行・調べもの・人とのつながり・娯楽など生活の大半はインターネットが利用されています。
今の世界は20年前とは全く違う世界になっているのです。そう考えると技術革新の速度が上がった現在、今後の10年後・20年後は現在と全く違う世界になるであろうことが予想できます。

技術が進化するIT業界で、身近に未来を

「シンギュラリティ」に対しては、肯定的な意見もあれば、否定的なものもあります。
いずれにしても人間の欲望が止まらない限り、進化は止まりません。重要なのは、人間としての価値を忘れないことではないでしょうか。確かに技術的に可能なことは今後増えていくでしょう。
今後も進化し続ける技術によって、みなさんは想像もしていなかった時代を経験するかもしれません。

技術の進化を一番近くで感じるIT業界で、これからの未来を一緒に考えていきませんか。